アサガオ、ヒマワリ 5月は、アサガオやヒマワリのタネまきの適期です。ヒマワリはそのまま、アサガオはタネがかたいので、ナイフなどで皮に少し傷をつけて半日ほど水に浸し、吸水して大きくなったものをまきます。庭やコンテナの土に0.5〜1cmほどの深さの穴をあけ、タネを入れて土をかけておきます。

プリムラ類 冬〜春を飾るマラコイデス、ポリアンタ、オブコニカなどの各種プリムラ類は、5〜6月がタネまきの適期です。春咲き草花ですから本来は秋まきということになりますが、秋まきでは株が大きく育ちません。また高温下では発芽しない性質があり、夏にまくと発芽がきわめて悪いため、5〜6月にまくことになります。平鉢に良質のピートモスとバーミキュライトを半々に混ぜたものを入れてタネをまきます。覆土はせず、発芽まで鉢皿などに水を張って鉢底をつけ、乾かさないようにします。本葉1〜2枚で一度移植し、液肥を施しながら苗を育て、9月に鉢上げします。  なお、冬〜春に花を楽しんだオブコニカは、5〜6月に一〜ニ回り大きい鉢に植えかえると大株に育ち、次の年みごとに咲いてくれます。

その他の花 インパチエンス、ケイトウ、コスモス、サルビア、ヒャクニチソウ、マツバボタン、マリーゴールドなどの、発芽適温が高い熱帯性の春まき一年草も同様に、5月がタネまきの適期です。赤玉土やバーミキュライトなどの清潔な土、ピートバンなどにまき、発芽までは乾燥させないように十分に注意します。くわしいまき方は、タネの袋の説明書などを参考にしてください。

マリーゴールドのタネまきと育苗
1)小型の平鉢に鉢底網を敷き、中粒の赤玉 土などを1/3ほど入れ、タネまき用の土(肥料分のない清潔なもの。小粒の赤玉 土とバーミキュライトの混合土など)を入れる。
2)タネとタネが重ならないように注意して、タネをまく。
3)こまかい目のふるいを通した土を、タネが隠れるくらいまでかける(覆土する)。
4)厚紙などで軽く押さえて、タネと用土を落ち着かせる。
5)鉢底から水を吸わせる。発芽するまでこのまま腰水して、乾燥させないようにする。
6)発芽するまでは新聞紙をかけて表面 の乾燥を防ぐ。発芽し始めたら水から出し、新聞紙もとり除く。
7)発芽したらよく日に当てて育てる。本葉が2〜3枚になったころがポット上げの適期。
8)箸などで苗を1本ずつ掘り上げる。できるだけ根を切らないように注意する。
9)ビニールポットに培養土を入れ、掘り上げた苗を1〜3本ずつ植えつける。
10)植えつけが終わったら十分水やりし、2〜3日は日陰で管理する。
11)日当たりのよい場所で薄い液肥を与えながら育てる。このくらいになったら鉢から抜き、1本ずつに植えかえる(このまま育ててもよい)。
12)苗が十分大きくなったら、鉢やコンテナ、花壇などに植えつける。


 カンナ、グラジオラス、ジンジャー、ダリアなどの春植え球根類は、ほとんどが熱帯生まれの植物で、寒さに弱いものが多いため、植えつけは5月に入ってからが安全で、7月まで植えられます。グラジオラスのような一季咲きのものは一度に植えず、半月くらいずつずらして7月に入るまで植えると、6月末から10月くらいまで次々と咲いて長期間楽しめます。  秋植え球根にくらべて生育期間が長いため、堆肥などを十分入れた、肥沃で乾燥しない場所に植えつけます。植えつける深さは球根2個分くらいが標準ですが、鉢植えでは浅く植えます。いずれにしても、球根類はひなたで育てるのがポイントです。

 芝生を張るのは3月から梅雨時までと9〜10月が適期ですが、特に寒冷地では、春に張るのがおすすめです。芝生を張る場所を耕して石などをとり除き、平らにならして切り芝を並べ、目土をかけてよく押さえておきます。半年くらいは芝生内に立ち入らないようにしましょう。

 パンジーやビオラは、5月いっぱいくらいは次々と花を咲かせてくれます。こまめに花がら摘みをすることが大切で、ほうっておくと病気が出たり、タネができて花つきが悪くなったりします。しかし、6月に入ると徒長して花つきも悪くなるので、まだ花が残っていても、思い切って抜きとることをおすすめします。

 ペチュニアやインパチエンスなどは、5月いっぱいは肥料も与え、こまめに花がら摘みをして、美しい花を咲かせましょう。高冷地などでは秋まで花を咲かせ続けてくれますが、普通の地域では夏には暑さで弱ってしまいます。梅雨入り前に伸びすぎた枝を切り戻して形を整えるとともに、風通しをよくしてやりましょう。秋になると再び花を咲かせてくれます。春の寄せ植えも、花が終わった種類を入れかえるとともに、伸びすぎた茎を切り戻して形を整えます。

 クロッカス、スイセン、ムスカリ、ハナニラなど、春を飾った秋植え球根を来年もまた咲かせるには、新しく育つ球根をできるだけ充実させて太らせることです。そのためには、花が終わったら花がらを切りとってタネができるのを防ぎます。葉を切らないことが大切で、春咲き球根類は、花後も残っている葉で光合成をし、貯蔵養分である炭水化物を作って球根を太らせます。葉は大切にしましょう。花が終わったらすぐに、窒素、リン酸、カリが等量に含まれた化成肥料を、1球あたりおちょこ1杯くらいの割合で施します。油かすのような窒素分の多いものは避けます。これを「お礼肥」と呼びます。
 葉が黄ばんできたら掘り上げますが、掘り上げずに、その上に夏〜秋咲きの草花を植えてもかまいません。
 なお、チューリップやヒヤシンスなどは、2年目以降はよい花を咲かせるのが難しいため、花が終わったら掘り上げて処分し、毎年球根を購入するほうがよいでしょう。

 春の草花を片づけたら、乾燥牛ふんや乾燥鶏ふんをまいて、土を肥やして地ごしらえをしてから苗を植えるのがポイントです。プランターにも不足した用土を足しますが、1年以上土をとりかえていない場合は、この際、新しい土に取りかえます。一年草類はひなたを好みますが、アフリカホウセンカ(インパチエンス)だけは日陰でもよいので、そのような場所を飾るのには最適です。

屋外への搬出 5〜6月にかけては温度の上昇期で、観葉植物や洋ランなどの熱帯植物類は生長期になります。冬の間室内に置いていたものも、5月に入れば屋外に出して大丈夫です。日当たりを好むものと日陰を好むものがありますが、日当たりを好むものでも、いきなり直射日光に当てると葉やけを起こしてしまうことがあるので、1週間ほどは日陰において徐々に日光に慣らしていきます。
植えかえ、株分け 根詰まりをしているようなものは、必ず植えかえましょう。
 観葉植物では市販の観葉植物用の土か、赤玉土とピートモスの6:4ぐらいの混合土が適しています。鉢が株に対して小さくなっているものは、株分けするか一〜ニ回り大きい鉢へ植えかえします。この時期から生長期になりますから、水やりの回数をふやし、9月ごろまで忘れずに肥料を施します。肥料は窒素分の多いもの(市販の観葉植物用肥料など)が適しています。ただし、室内に長期間置く場合は、カリ分の多い肥料を施したほうが光線不足を多少なりとも補ってくれます。この時期は、挿し木なども適期です。
 シンビジウム、デンドロビウムなどの洋ランは、温室があれば花後にすぐ植えかえられますが、一般の家庭では5月になってから行うほうが安全です。根元が盛り上がり、水をやったときに水ぬけしにくくなったようなものは、植えかえしなければならない状態です。普通は1年おきくらいに植えかえます。鉢から抜き、根を傷めないように古土をていねいに落とし、新しい培養土で植えかえます。用土は、水ごけのほか、市販の洋ラン用培養土でもかまいません。株分けも植えかえと同時に行いますが、あまりこまかく分けると3年くらいは花立ちしなくなります。

シンビジウムの株分けと植えかえ
1)株を鉢から抜く。抜けないときは、株をしっかり持って木づちなどで鉢をたたくとよい。
2)この株は根がだいぶ傷んでいるので、下部の根を手でほぐす。根がしっかりしていてほぐれないときは、包丁などで切り込みを入れてもよい。
3)バルブ(葉の基部の膨らんだところ)のつなぎ目にハサミを入れて、株を半分に切り分ける。
4)バルブを持って、株を二つに分ける。
5)ふたつに株分けしたもの。あまりこまかく分けないほうがよい。
6)傷んだ根を切り取る。枯れた葉なども取り除いておく。
7)新しい鉢に、新しい用土で植える。用土は市販の洋ラン培養土がよい。
8)株分け、植えかえが終わった株。しばらくは半日陰で管理する。
 

◇多肉植物(4月)
サボテン類のほかにも多くの種類がある多肉植物ですが、これらを春に植えかえたい場合は、サクラ(ソメイヨシノ)の花見後が適期です。 一般の砂漠性の種類は、鉢から抜いて古土を落とし、根を切り詰めて植えかえます。培養土は市販のサボテン用土を用いるのがよいでしょう。植えかえたら、1カ月くらいは水やりをしないようにします。 鉢花として楽しまれているシャコバサボテンも、この時期に植えかえます。伸びている茎節の先を2〜3節切り詰めて植えかえますが、培養土は普通 のサボテン用土は不向きで、一般の草花培養土に砂を2割くらい混ぜて水はけをよくしたものが適しています。シャコバサボテンは熱帯雨林の原産で、砂漠性ではないからです。

◇洋ラン(4〜5月) シンビジウム、デンドロビウムなどの洋ランはいずれも熱帯植物です。多くは冬から春に咲き、温室があれば花後にすぐ植えかえられますが、家庭でそれほど温度がとれないときは、4〜5月になってから行うほうが安全です。 根元が盛り上がり、水をやったときに水ぬけしにくくなったようなものは、植えかえしなければならない状態です。普通 は1年おきくらいに植えかえます。 鉢から抜き、根を傷めないように古土をていねいに落とし、新しい培養土で植えかえます。用土は、水ごけのほか、市販の洋ラン培養土でもかまいません。株分けも植えかえと同時に行いますが、あまりこまかく分けると3年くらいは花立ちしなくなります。


 5月は各種ツツジの最盛期となります。ツツジ類はよく丸く刈り込みを行いますが、刈り込みが遅れると花つきが悪くなるため、花が終わった株からすぐに刈り込むのがポイントです。1カ月以上は遅れないようにしましょう。ツツジ類は、花後に生長する新梢の頂芽に7〜8月に花芽をつけるため、花芽ができる前でも、刈り込みが遅れると、新梢が十分に育たないうちに花芽分化期がきてしまい、花がつきにくくなります。
 ツツジ以外にも、シャクナゲ、ジンチョウゲ、モクレン類など、春に枝先に花を咲かせている花木は、剪定、刈り込みは花後すぐに行うものと思えば間違いありません。

 インゲンやトマト、ナスなどの、いわゆる夏どり野菜の多くは熱帯原産のため、タネまきや苗の植えつけは4月下旬以降、ヤエザクラが咲き始めてから行います。

 5〜6月は各種の病気や害虫が最も多く発生する季節です。早め早めに消毒をするなどして、防除に努めてください。殺菌剤は予防効果があるので、病気の出やすい種類では、発生前に前もって薬剤散布をすることで、最小の薬量で最大の効果が出ます。土のはね返りによって下葉から発生しやすい斑点性の病気(バラの黒星病など)は、マルチングしておくと発生がかなり少なくなります。アブラムシやケムシ、アオムシなどの駆除に使う殺虫剤の多くは、接触剤のため予防効果のあるものは少なく、発生してから散布することになりますが、この場合でも発生初期に散布することが大切です。被害がひどくなってからでは駆除しきれず、農薬も大量に使うことになります。