秋に葉を落とす落葉樹の剪定や、苗木の植え付け、植えかえなどは、休眠中の2月が適期です。鉢植え、盆栽などの植えかえも、この時期をはずさないように行ってください。3月になると新芽が伸び始めるため、剪定や植えかえによる傷みが多くなります。ただし、ウメなどの春に咲く花木の多くは、この時期にはすでに小さなつぼみができていますから、花が終わってから剪定するようにします。
常緑樹の仲間は、3月下旬から4月上旬にかけてが植えかえの適期になります。秋から冬にかけて売られるサザンカやツバキ、柑橘類などの鉢植えも、庭植えにするのは3月下旬から4月上旬にかけてが適期です。
植えかえに際しては、切られる根とのバランスをとるため、枝もある程度切り詰めてやるのが安全です。植え終わったら十分水やりし、支柱を立てて縛ってぐらつかないように固定します。
1)植えつけるツバキの鉢植え。
2)直径、深さとも鉢の2倍以上の植え穴を掘り、底に腐葉土と元肥え(有機質肥料がよい)をいれて土と混ぜる。
3)掘り上げた土を少し戻し、植えつける株を置く。
4)株の根元が地表と同じ高さになるように、埋め戻す土の量 を調節する。
5)掘り上げた土を半分くらい埋め戻してじゅうぶん水やりする。
6)掘り上げた土を最後まで埋め戻す。
7)株の回りをしっかり踏み固める。
8)もう一度、しっかり水やりしておく。
9)最後に支柱を立てて茎を縛り、ぐらつかないように固定する。

夏から秋にかけて咲く宿根草類は、3月下旬、お彼岸ごろからが株分け、植えかえの適期となります。宿根草類も、長年放置すると株が老化してきて弱ってくることが多いので、ふやす必要がなくても、3〜4年に一度は株分け、植えかえをして株の若返りを図りましょう。新芽があまり伸びてからでは遅いので、遅れないように行ってください。
同じ宿根草でも、春咲きの種類はこの時期に植えかえると、花芽が傷ついたり生育が悪くなってきれいに花が咲かなくなることがあるので、株分けや植えかえは秋に行うのが原則です。例外として、ニホンサクラソウの植えかえや株分け(芽分け)は2月が適期で、この時期をはずさないようにを行ってください。

3月の声を聞くと、家庭菜園がスタートします。秋まき野菜はとう立ち前に収穫を終え、そのあとに春まき野菜のタネをまきます。
春まき野菜にはふたつのグループがあり、まき時が異なります。インゲンやトマト、ナスなどの、いわゆる夏どり野菜の多くは熱帯原産のため、タネまきや苗の植えつけは4月下旬以降、八重桜が咲き始めてから行います。
もうひとつのグループが、3月にタネをまいて5月に収穫する、早まき春どり型野菜です。これらは、元来は秋まき型野菜で、それを春にまいて作るわけです。もともと春にとう立ちして花を咲かせる性質のため、とう立ちの遅い品種を選ばないと、一人前に育たないうちにとう立ちして食べられなくなります。

3月に入ると、草花も冬の眠りから目覚めて活動を開始し、木々の芽も膨らんできます。これから新芽が伸びだすときはスターとダッシュの時期ですから、このときを見計らって与える肥料が「芽出し肥」です。
庭木には、冬の間に寒肥を与えていなかった場合は、3月下旬から4月上旬にかけての間に速効性の化成肥料を与えます。宿根草なども、この時期に化成肥料を施してやると新芽が元気よく伸びてきます。冬越しをした秋まき草花にも、3月に入ったら忘れずに化成肥料を追肥します。

暖かくなると病害虫が発生しやすくなります。春先に特に問題になるのがアブラムシですが、オルトラン粒剤やベストガード粒剤などの浸透移行性殺虫剤を株元にまいておくと、有効成分が根から吸収され、半月から1カ月の間、発生を防いでくれます。アブラムシの発生が多くなるのは3月からですが、薬剤の効果 があらわれるまでにはすこし時間がかかるので2月下旬にまいておきましょう。

2月は、寒地を除き、クレマチスを手入れする最も大切な時期です。庭植えのものは、乾燥牛ふん、鶏ふん、骨粉などを元肥えとして根の周りに埋め込みます。鉢植えのものも、新しい培養土で植えかえてください。
植えかえと同時に剪定も行いますが、クレマチスは系統によって剪定の方法が異なります。それぞれの種類に合った方法で選定を行ってください。

クレマチスの剪定の仕方(指導・金子明人)

Aタイプ(旧枝咲き、早咲き品種)
1)枯れている細い枝を切る程度。
2)剪定後の姿。大部分のつるを残す。
前年に伸張した古いつるの枯れたような節々から新芽が出て、1〜3節くらい伸びて花を咲かせるタイプ。C.モンタナ、C.アーマンディー、C.アルピナ、C.マクロペタラなどと、4月下旬から5月上旬に開花する大輪園芸品種。

冬の剪定の方法:枯れている細い枝や芽の弱い枝を切る程度の軽い剪定をする。よい芽のついている太い枝はそのまま残す。

Bタイプ(新枝咲き、遅咲き品種)
1)ほとんどのつるを切りとる。

2)株元にある芽を残す。
前年の古いつるは株元付近まで枯れこみ、地上部の1〜2節か地中から新芽が伸びて、つるが10節以上伸びながら順次花を咲かせるタイプ。四季咲き性で、生育期間中は早めの剪定を行うことにより年に3〜4回花が咲く。C.ビチセラ、C.インテグリフォリア、C.テキセンシスなどと、5月中旬から6月上旬に開花する中〜小輪系園芸品種。

冬の剪定の方法:大半のつるは枯れていて、地上付近によい芽があるか、地上より芽が見えている。枯れているつるはすべて切りとる。高い位 置によい芽があっても、なるべく下部の芽の上で切る。

Cタイプ(新旧両枝咲き、中間咲き品種)
1)太いつるのよい芽の植えで切る。

2)剪定後の姿。つるの半分くらいを切り取る感じ。
A、B両者の性質を兼ね備えたタイプ。春の一番花は新芽がAとBの中間くらいに伸びて花が咲き、二番花以降はBグループと同様に咲く。早めに剪定すれば年に2〜3回開花する。5月上旬〜中旬に咲く大半の大輪園芸品種。テッセン、黄花の系統など。

冬の剪定の方法:太いつるにはAグループ同様よい芽がついている。大きな花を楽しむには、全体のバランスを考えながら、何本かの枝を整理するとよい。