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【50代のリフォーム】30年後も快適に暮らせる住まいの工夫とは? [キッチン編]

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ゆうゆう編集部

中古マンションをリフォームし、好みの家具や小物を配置。インテリアのプロ、柳生千恵さんが目指すのは、50代の今だけでなく30年後も快適に暮らせる住まいと言います。老後を見据え、さまざまな知恵や工夫が凝らされています。

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お話を伺ったのは
インテリアデザイナー&コーディネーター
柳生千恵さん

やぎゅう・ちえ●1964年生まれ、神奈川県鎌倉市在住。大学卒業後に住宅メーカーに就職。結婚後、夫の仕事で渡英。ヨーロッパのインテリアを学び資格を取得し、帰国後の98年よりフリーランスとして活動。2018年秋に現在の住まいに転居。長女は結婚し、夫と2匹の愛犬と暮らす。

80代の女性が台所に立つことを想定して、位置や高さを工夫

ダイニングから続くキッチンの壁のタイルにも赤を使い、ダイニングとの統一感をもたせている。

「キッチンは高齢の小柄な女性が使いやすいよう工夫しました。たとえば、吊り戸棚を低く設置して引き戸に。台に乗らなくてもさっと物が取れますし、戸を開けたまま調理ができるので、調味料などを戸棚に置いてもいい。また、コンロの台の高さをシンクよりも少し低くしています。コンロは低めのほうが調理しやすく、逆にシンクが低すぎると洗い物のとき腰が痛くなったりします」

キッチンの脇にはパントリーを設け、食器などをまとめてここに収納。どこに何があるか一目瞭然で、出し入れもラク。そのためキッチンの台の上に物が出しっぱなしにならず、すっきりした状態が保たれている。

ブラウンをベースに赤いタイルが映えるキッチン。背伸びや腰をかがめることなく炊事ができるよう台や戸棚の高さを設定。床は手入れしやすいよう、油を吸収しないビニール系のものを。

見える・届く・疲れない。ストレスフリーのキッチンを実現!

奥まで手が届く低い吊り戸棚

吊り戸棚は、台に乗らなくても奥のものがラクに取り出せる高さにし、引き戸を採用。「引き戸だと戸が邪魔にならず開けたまま調理できるので、ここに調味料などを置いてもOK」

コンロは低く、シンクは高く

コンロの台とシンクの台はあえて高低差を。「コンロは鍋を置き、料理を上からのぞいたりするので低めのほうが使いやすい。シンクが低すぎると洗い物をするとき腰に負担がかかります」

目的のものがすぐ取り出せる

ウォークインクローゼットのような広いパントリー(収納庫)を設け、食器や炊飯器などをまとめて収納。年をとると物の管理が難しくなるが、何がどこにあるか一目でわかる。

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